あの!「鬼平犯科帳」が!スタイリッシュに?アニメ化!? という衝撃のニュースから、
月日は流れ、漸く詳細情報が公開されてきました。
原作小説や中村吉右衛門さんのドラマで、どっぷり「鬼の平蔵」に嵌まっていた身としては、
第一弾メインビジュアルの「スタイリッシュイケメンぶり」に複雑な心境でしたが、
鬼平メインビジュアル第一弾
第二弾のビジュアルを観て落ち着きました。
鬼平メインビジュアル第二弾
うん、これは「火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)」してる(笑)
俄然楽しみになってきたところで、
詳しい放送予定や第1話のタイトルも発表されたので、原作のあらすじや見所と「鬼平」の世界なんかをご紹介したいと思います。
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アニメ『鬼平』原作『鬼平犯科帳』って?
故・池波正太郎先生の大人気時代小説「鬼平犯科帳(おにへいはんかちょう)」は
江戸に実在した「火付盗賊改方」の長官・長谷川平蔵を主人公とした本格時代小説
「火付盗賊改方」っていうのは、現代でいう「公安」や「FBI」のような秘密組織で
「マニア」と呼ばれるファンの方も沢山いらっしゃる珠玉の名作です。
私は到底「マニア」と名乗れるファンではありませんが、
両親が大の「池波正太郎ファン」だったので、
子供の頃からテレビドラマを観いて、
小説を初めて読んだのは中学生の時だったと思います。
現在、ドラマで「鬼平」こと長谷川平蔵を演じている中村吉右衛門さんは
「四代目:長谷川平蔵」
(私は吉右衛門さんの鬼平しか観たことがありません)
これまで「TVドラマ」「映画」「舞台」「漫画」と多様なメディアで製作されてきた「鬼平」ですが
「鬼平誕生50周年」を迎え、満を持して??の「初アニメ化」です!
(最初にアニメ化と聞いたときには、あの「ゴルゴ13」のさいとう・たかを氏が作画されている漫画をアニメ化するのかと思いました。)
やはり、一番知られているのがTVドラマの鬼平ではないかと思いますが、
どのメディアであっても、原作者である池波正太郎先生の
「原作にないものはやってくれるな」
という遺志を厳守して製作されています。
その為、全ての原作を使い切ってしまったTVドラマは
12月、2日間にわたって放送される
『鬼平犯科帳THE FINAL 前・後編』(シリーズ150本目)
をもって、完全終了。
有終の美を飾る事となりました。
「鬼平」の一ファンとしては淋しい限りですが、池波正太郎先生のご遺志はもちろん
製作者・出演者・ファンに至るまで、「鬼平」に拘わる全ての人達の
を考えれば
「鬼平誕生50周年」「シリーズ150本目」
というタイミングで大団円を迎えるというのは、とてもふさわしいフィナーレじゃないか!
と自分に言い聞かせていたところへの「アニメ化」です!
なんだ、その手が残っていたのか!
「アニメ」として「使っていない原作」
と考えれば、沢山あるって事になります!(なんだこの裏技!)
アニメ「鬼平」第1話は『血頭の丹兵衛』
11月に入りましたね。アニメ「鬼平」の記念すべき第1話となる「血頭の丹兵衛」の完成台本が届きました。来年1月からの放送に関する詳細発表までもう少しお待ちください! #鬼平
— アニメ「鬼平」 (@onihei_anime) November 1, 2016
この発表を読んで、思わず涙ぐみました。
この『血頭の丹兵衛』は、原作小説第1巻の3話目に収録されているお話です。
吉右衛門さんのテレビドラマでは、第1シリーズ第4話として放送されました。
鬼平の肝といっても良い『盗みの三ヶ条』がこの話の根幹となっています。
鬼平『盗みの三ヶ条』
「殺さず、犯さず、貧しきから盗らず」
そしてもう一つ、
鬼平と共に活躍する
粂八は、私が、鬼平の登場人物の中で1番好きなキャラといっても過言ではない!
ドラマでは故・蟹江敬三さんが長年演じていたはまり役です。
長寿ドラマの宿命で、放送途中で俳優さんが他界される事は避けられないのですが、
2014年に蟹江敬三さんが亡くなられた後は、代役は立てず、原作での粂八の役どころを他の密偵に代えて製作されました。
そし、同年、蟹江敬三さん追悼番組として、この『血頭の丹兵衛』が放送されたのです。
このお話をアニメ化の第1話に持ってきて下さったスタッフの皆様の心意気が本当に嬉しくて!
正直、第一弾メインビジュアルを見たときには、自分の中の「鬼平ワールド」を壊したくなくて
アニメは観ないでおこうかな、、、。
なんて事も考えたのですが、この第1話のセレクションですっかり「観る気まんまん!」になりました!
『血頭の丹兵衛』のあらすじ
江戸の町に現れた急ぎ働きを行う盗賊「血頭の丹兵衛一味」に手を焼く始末に
再びその役に戻った平蔵が、顔を出した牢に、粂八がいた。
「粂、元気かえ」
粂八をあわよくば密偵として使おうと目論んでいた平蔵の計らいで死罪を免れていた粂八と
世間話などをしている中で、粂八が、今世間を騒がせているのは
「本物の丹兵衛ではない」
と言い出す。
昔、丹兵衛の手下であった粂八は、「盗みの3ヶ条」を守る丹兵衛に心酔しており、あんな盗みをするのは偽物だというのだ。
平蔵はそんな粂八を牢から出して話を聞き、捜査に協力させる。
丹兵衛一味に狙われた万屋で生き残った者の証言で、丹兵衛一味が東海道の島田宿で落ち合うとの情報を得て、鬼平は粂八を島田宿へど向わせる。
一方、その間に再び江戸に「血頭の丹兵衛」の名で、誰にも気付かれず誰も殺めずに盗みを働く盗賊が現れた。
本物の丹兵衛は、情報とおりに島田宿に現れるのだが、そこに粂八が心酔したかつての丹兵衛はなく、「急ぎ働き」もいとわぬ薄汚い盗賊に堕ち果てていた。
粂八からの情報で、火盗改は「血頭の丹兵衛」を捕獲する。
この時、粂八は苦い思いを胸に抱いたまま最後まで「あれは偽物だ」と言い張った。
火盗改の同心酒井と江戸へ戻る道中、粂八は、その昔「丹兵衛」と親交があり、同格の大盗賊の頭「簑火の喜之助」と偶然出逢う。
島田宿へ向った後に「血頭の丹兵衛」を名乗って「きれいな盗み」を働いたのは喜之助であった。
すっかり年を取ってしまって今はもう隠居していたが、粂八と同じく「血頭の丹兵衛」の名誉を守るために久々に仕事をしたのだという。
粂八は喜之助にも「本物であった事」は告げなかった。
そんな帰り道に酒井からも「密偵」への誘いをうけるが、答えはしなかった。
鬼平犯科帳一 文春文庫より
久しぶりに、文庫本を手にとって『血頭の丹兵衛』を読み返しました。
吉右衛門さんの実父である八代目 松本幸四郎さんが初代鬼平を演じたテレビシリーズでは、第1話として放送されたこのお話は、
やはり、「鬼平の世界」への入口としてぴったりな物語じゃあないか!
と、改めて思った次第です。
アニメ「鬼平」のキャストは?
現在、公式サイトで発表されているのは、
女密偵・おまさ役:朴璐美さん
平蔵の息子・辰蔵役:浪川大輔さん
の3名ですが、
鬼平には魅力的な「密偵」や「盗人」「同心」がたくさんいます!
アニメではいったいどんな「粂八」が観られるのか!
続報が楽しみです!
アニメ「鬼平」公式サイト
アニメ「鬼平」公式twitter:@onihei_anime
テレビ東京:「鬼平」ティザーサイト
来年が待ち遠しい作品になりました!
最後までお読み頂き、ありがとうございます!
コメント
私も鬼平犯科帳のファンでこのアニメ化すごくたのしみです。実は私が鬼平のファンになったのは3年ほど前でたまたま読んだコミック版が始まりでした。それまではずっと敷居の高い作品で堅苦しいイメージがついていましたが読んでみるとその作品が余りにも魅力的で小説や過去のドラマにまで手を出してしまいました。
このアニメ化には色々な意見が出ていますが私は賛成派です。近年多くの作品がアニメ化されていますが何故か本格的な時代劇は敬遠されています ですが鬼平犯科帳ならまだ見ぬ若者たちも虜にしてくれると私は信じています。また近年アニメをみているのは海外の人たちも多く、鬼平犯科帳が海外の人たちにどう映るのかそれも楽しみにしています
kky様、はじめまして、おこめです!
コメントありがとうございます!
kky様の仰るとおり、今回のアニメ化をきっかけに、
今まで「鬼平」を知らなかった、若い人達や海外の皆さんにも
「鬼平ワールド」を知ってもらえるチャンスでもありますね!
特に海外のアニメファンの方たちは「お目が高い!」印象が強いので
どんな反応になるのか、ドキドキします(笑)
実は私はコミックはちゃんと読んだ事がないのですが、kkyさんのコメントを拝見して
ぜひコミックも読んでみたいと思いました!
まずは!1月の放送、楽しみに待ちましょう!