4月から放送されているアニメ「ジョーーカーゲーム」も残すところ、あと2話。最終回は「XX ダブルクロス」となっています。
ここまで(第10話まで)のお話は、放送前に考えていた内容とだいぶ違っていましたが、2016春アニメの中で自分としては1番面白い作品です。
今日は最終回の結末やラストを原作小説から予想してみたいと思います。
「三好」生きてました!? 6/22 ちょこっと追記しました!
※ この先、アニメ最終回の原作ネタバレを含みます。スパイアニメのネタバレなんぞ知りたいわけないだろ!という方はポチっと閉じるかバックプリーズでお願いします!
※ 小説「ダブルエックス」についての解釈は、あくまでも私の個人的なものである事をご理解いただいた上でお読みください!
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ジョーカーゲーム第12話(最終回)あらすじと予想
最終回となる第12話のタイトルは「XX ダブルエックス」
原作である小説「ジョーカーゲーム」に収録されている5つの短編の最後のお話です。
ベルリン・アルゲマイネ社の記者カール・シュナイダーにドイツとソ連の二重スパイの疑いがかけられる。
スパイである証拠を探るD機関だが、突如シュナイダーは謎の死を遂げる。結城中佐の指令を受けた機関員たちは各自調査に乗りだすが……。
アニメ「ジョーカーゲーム」第12話「XX ダブルエックス」新キャラクター
野上百合子(のがみゆりこ)/CV 中原麻衣
劇団員:美人で聡明な女性。カール・シュナイダーと交際している。
安原ミヨコ(やすはらみよこ)/CV 坂本真綾
百合子の後輩であり友人。劇団のなかでも特に人気が高い看板女優。
アニメ「ジョーカーゲーム」公式サイトより
公式サイトで公表されている情報は、現在ここまで。
11話放送後の予告編ではもう少し情報がでるかもしれませんね。
原作「XX ダブルエックス」のあらすじ
「D機関スパイ要請学校」の「卒業試験」として、シュナイダーを追っていたのは、D機関では異色の陸軍士官学校出身の飛崎だった。
「死ぬな、殺すな 」の戒律を掲げるD機関の活動としては、どんな形であれ標的が死んでしまったという失態。
シュナイダーの死因は、「シアン化合物による窒息死」――― 青酸カリ入りの毒ワインを飲んだ事だった。死体のあったキッチンにシュナイダー直筆の遺書もあった事から「自殺」の可能性が考えられたが、ずっとシュナイダーを監視していた飛崎はそれが「ありえない」という感覚が拭えなかった。
標的に「自殺」されるという事実がD機関の人間にとって「あってはならない」という意味ではなく「ありえない」という感覚。そう報告した飛崎に結城中佐は、第一発見者であり、シュナイダーの恋人である「野上百合子」をもう一度調査するように命じる。
その他のD機関メンバーもおのおのに結城中佐からの指令を受けて、この事件を洗いなおしていく。
結果、シュナイダーを毒殺したのは、ドイツ軍でもソ連軍でもなく、愛人「野上百合子」であった。
全ての謎が解け、報告書を提出した飛崎は、その報告書の最後に
一身上の都合によりD機関を辞す
の一文を書き足した。
飛崎が辞意を翻す可能性がないと悟った結城中佐は、飛崎に「辞令」をわたす。新しい任地は最前線の北支。中佐に昇格。
陸軍中枢部の機密事項を扱うD機関の「知りすぎた男」を軍が生きて外に出すわけにはいかない。
昇進させて、死地を与える。という陸軍の残酷な「思いやり」
辞令を受け部屋を出て行く飛崎を「本名」で呼び止めた結城中佐は、初めて「軍隊式の敬礼」をしてみせ
「死ぬなよ」
とだけ告げて飛崎を送り出した。
野上百合子が愛人の殺害に至った心理や、アリバイ工作、等々割愛していますが、このお話のメインテーマは
だと、思います。
D機関にとっての「卒業試験」は、結城中佐が「D機関の人間として適切か否か」を見極める試験ではなく、「己がD機関の一員としてやっていけるか否か」を見極める為の試験。
「死ぬな、殺すな」
「スパイはその存在が知られた時点で終わり」
「貴様らの未来に待っているのは真っ暗な孤独だ」
D機関=結城中佐が掲げるスパイたるものの真髄が、これまでもいろいろなタイミングで語られ、D機関のメンバーの活躍によって描かれてきましたが、小説では、もう一つのキーワードがでてきます。
この
「スパイ」という観点で考えた時に、私なんかは単純に
「常識にとらわれるな」「前例にとらわれるな」「先入観にとらわれるな」
といった意味が思い浮かんだのですが、この「XX」で飛崎が辞意を固めるにいたった「とらわれたもの」は幼少期に淡い思いを抱いていた「女性」への想いでした。
これも「とらわれる」事の一つですよね。
犯人であった「野上百合子」が飛崎の幼少時に強く影響を与えていた「ちづねぇ」という女性を面差しや雰囲気が似ていた。このことが、この任務での飛崎のD機関として鍛え上げられてきたスパイとしての活動に「小さなほころび」を生じさせていたという訳です。「ちづねぇ」の存在も、当然の様に把握していた結城中佐は、野上百合子をみた時に瞬時にその可能性に気づき、あえて飛崎に野上百合子の再調査を命じたんですね。
結果、飛崎は「なにものにもとらわれずに生きていく人生」は選べないとさとり、D機関を去る決断をした。
このお話を最終回にもってくる為にあえて
(全編きっちりチェックできていないので、もし間違えていたらごめんなさい!)
D機関設立時のエピソードで始まり、その後、時系列もまちまちにD機関メンバーがそれぞれ暗躍するエピソードが描かれ、最終回前の2話「追跡」と「柩」は、創設者である「結城中佐」の正体にせまるエピソード。そして、最終回で「D機関の卒業試験を受けて、それを自分の意思で選ばなかった男」のストーリーを描く事によって、「D機関」というスパイ養成学校の姿がある意味「完結」する。
途中のエピソードで「原作」との違い等、ちょっと納得しがたいところもありましたが、(甘利さんと蒲生さんのお話ね!)全体としては、とても綺麗に収まるのではないかと思います。
ジョーカーゲーム原作小説紹介記事もお読みいただけると嬉しいです!
アニメ「ショーカーゲーム」最終回「XX」で飛崎の役割を担うのは誰?
最終回で、肝心の「飛崎」は誰になるのか?
1話~11話までのお話で「主人公」となったD機関メンバーを振り返ってみたいと思います。
この回は、D機関と陸軍とのパイプ役である「佐久間」がメインで描かれ、D機関のメンバーは紹介されるという形で複数でてきます。
フランスのレジスタンス運動家に近づく「島野」は
新聞記者の塩塚・と同級生の草薙は
ロンドンのスパイマスター、マークスと対峙した伊沢は
子供達にカードで手品をした瀬戸は
目の前の謎を解き明かした責任をとってエマとフラテを引き取った内海は
風機関のメンバーにされちゃったのは
白幡邸に潜入していた書生の森島は
結城中佐回でしたが、憲兵を装ってプライズを取り調べていたのは
アニメにキャスティングされているD機関メンバーで、既に放送されている10話まででメインで登場していないのは
「三好」は1・2話で佐久間と共にゴードン邸の捜査し、話のキーマンとはなっていますが、メインはやはり佐久間だったと考えています。
残っているのは第11話と12話です。
が、公式サイトのキャラクター紹介で、「小田切」の設定が
陸軍幼年学校から士官学校を経て少尉に任官した経歴を持つ、異色のD機関員。
となっていますので、
他のD機関メンバーとは異色の経歴で、仕官でありながら結城中佐の目にとまった「飛崎」≒「小田切」を声優さんの「細谷さん」が演じるというのは、見事に嵌る予感しかしなくて、楽しみすぎます!
結局は「何者にもとらわれずに生きていく」という選択をしなかったというあたりも細谷さんが得意なキャラなんですよね。
又、このお話では、通常全ての任務を誰にも悟られず「一人」で完遂するD機関ですが、標的シュナイダーの死という失態を受けて、他のD機関メンバーにも調査の指令がでますので、最終回らしく全員の見せ場が少しづつ入る可能性もありますよね!
(できれば、「ダブルジョーカー」は原作とおり1話に収めて、この最終回やケルベロスのお話を前後編で屋って欲しかったなぁ~)
豪華声優をそろえているのに、徹底した「D機関」を製作していただいたお陰で「おそ松さんロス」の救世主か?という期待を見事に裏切ってくれた「ジョーカーゲーム」ですが、最終回は「D機関を辞す」メンバーのお話なので、少し声優さんの「色」が出るのではないかと期待しています。
一つ気がかりなのが残る「三好」。最終回が小田切という事になると、第11話「柩」にでてくるD機関メンバー「真木」は「三好」の可能性が大!ですよね。
原作はまだ沢山あるので、「三好」にはまだ生きていてほしいんだけどなー。
あ、でも時系列バラバラになっているから、大丈夫かな?
11話放送時の予告編でなにか「新情報」がわかったら追記しますね!
6/14追記
真木は三好でしたね、、、。殆ど台詞はありませんでしたが、最期までカッコよく美しかった!
若き日の結城中佐もイケメン過ぎて、、これは、「舞踏会の夜」も是非!アニメ化してほしい欲が加速しましたー!
そして、12話の予告、やはり飛崎は小田切(cv.細谷さん)一緒に飲んでたのは甘利さんかな?最終回は少しづつ他のメンバーも出てくる可能性に少し期待しつつ、小田切のお話しを楽しみたいと思います。最終話拡大スペシャルでもいーんだけどなあー(そんな話は無いけど、、)
6/22追記
ジョーカーゲーム終わっちゃいました。(う~さみしい。)
最終回は、「D機関」オールスターキャスト!でしたね。時系列がバラバラなので、こういう事もありなんですが、さらっとクールに「小田切」をフォローするイケメン「三好」の姿が観られて嬉しかったけど、切なかった!!
そしてやっぱり細谷さんの声。ぴったりでした!(特に冒頭シーン)
ストーリーは、「犯人と動機」が原作と全然違う!!っていう驚きの展開でしたけど、「綺麗に収める大人の事情」だったんでしょうか?私としては「原作通り」の設定の方が、より「とらわれる」という部分の説得力があった様に思うのですが、いかがですかね?
ラストシーンで、D機関を去る小田切を結城中佐が「初めて」本名で呼ぶシーンはどうするのかと思っていたのですが、原作での「飛崎」を本名にしたんですね。冒頭で、D機関以前の「飛崎」も描かれていたのでこれはわかりやすかった!そして、結城中佐の敬礼の代わりに、1話で佐久間と交わしたセリフをリンクさせていたのは「粋」でしたね!
あれ?本編中に「小田切」って名前でてきてましたっけ?急に不安になってきたー。帰ったら確認します!
最近は漫画やラノベばかり読んでいましたが、「ジョーカーゲーム」をきっかけに、やっぱり小説っておもしろいなーと再認識したおこめでした!
「ジョーカーゲーム」の原作小説を紹介しています。良かったら併せてお読みください!
最後までお読みいただきありがとうございます!
「ジョーカーゲーム」2期もぜひぜひ観たいなーという願いをこめて!