東日本大震災から丸6年目となる2017年3月11日・12日の2夜にわたって放送される
特集ドラマ「絆〜走れ奇跡の子馬〜」(NHK)
昨年、「逃げ恥」が大ヒットしたガッキーが出演する事でも話題になっていますね。
私個人としては、地震と津波に加え、原発の被害も受けた福島県の相馬が舞台になっていると言う事で、とても気になっているドラマです。
今日は、このお話の原作のあらすじや結末とドラマとの違いなどをお届けしたいと思います。
※ この先ドラマ「絆〜走れ奇跡の子馬〜 」の原作ネタバレを含みます。
結末バレもありますので、知りたくないよ~!という方は、ポチっと閉じるか、バックプリーズでお願いします!
『絆~走れ奇跡の子馬~』のあらすじと見所!
このドラマの原作は、Web小説です。
『競馬小説 絆 ~ある人馬の物語』
と題されたこのお話は全31話。
執筆は、作家でライター、ドキュメントやインタビューを中心に、Number、週刊競馬ブック、優駿などに寄稿している島田明宏氏
今でもnetkeiba.com というサイトで無料で読む事ができます。
31話を長いと思うか、短いと思うかは個人差があると思いますが、とても読みやすい文章なので、もしもお時間のある方はぜひ!
ちょっと31話もWebで読むのがめんどーだなーと思われた方は、この後のあらすじと見所なんかを参考にして下さいね!
『絆~走れ奇跡の子馬~』のあらすじ
私たちにとって、忘れる事ができない、忘れてはいけない
2011年3月11日
からこの物語は始まります。
何年も赤字経営だった牧場を辞めようとした父の反対を押し切って、今は長男の杉下将馬が一人で運営していた。
父は東電関連会社に再就職、母もそこで事務のパートをしている。
繁殖牝馬3頭のみのこの牧場は、福島第1原発を見下ろせる丘陵地にあった。
東日本大震災という未曾有の大地震によって起きた津波は杉下ファームへも襲いかかった。
断腸の思いで馬たちを残し一人避難した将馬は、翌日、3頭を探しに戻り、奇跡的に身重であったシロを見つけた。
この日シロが1頭の仔馬を産んだ直後、海岸付近で大きな爆発音が起きる。
振り返った将馬の目に映ったのは福島第1原発から白煙が上がっているという信じがたい光景だった。
シロは仔馬を産み落とすと力尽き、その命を閉じた。
そして、その仔馬は「絆」と名付けられた。
その生い立ちから「奇跡の馬」「復興のシンボル」としてメディアに取上げられていた「絆」は
伝説の調教師や、メンヘラな美人調教助手、「壊し屋」と呼ばれた元スター騎手らと出会い、ライバル馬と競い合いながら
3歳馬の頂点である「ダービー」を目指す
『絆~走れ奇跡の子馬~』の見所!
オグリキャップとか、ディープインパクトとか、、その位有名な馬の名前ぐらいは知っていますが、競馬に明るくない私は
繁殖牧場って北海道にしかないのかと思っていました。
なので、なんで南相馬?って思ったりしたんですが、
南相馬には「相馬野馬追」っていう有名なお祭りがありました!
これは、ニュースなどで見た事があったのですが、戦国時代さながらに「甲冑競馬」なるものが開催されていて、凄い迫力だったという印象です。
元々馬には縁が深く、馬を愛する人達が住むお土地柄だったんですね。
生まれてすぐに母親が他界してしまった「絆」も、NPO法人「相馬ホースクラブ」で育てられます。
ドラマの中でも、この「相馬野馬追」の迫力あるシーンが見られるのではないかと期待しています。
そして、原作とドラマには決定的な違いが!
原作では、「絆」とW主人公ともいえる杉下将馬さんが、ドラマでは、震災で亡くなっているという設定です。
将馬さんの役どころを、父役の役所広司さんと、原作には登場してこない妹役のガッキーが担うみたいです。
将馬役には(ドラマでは拓馬)岡田将生さんがキャスティングされているので、回想シーンや、或いはガッキーが悩んだりした時に
夢枕に立つ的な登場シーンがあるのかな?
原作の後半クライマックス辺りは、ほとんど「絆」に乗る騎手目線で物語が進んでいて、震災の話をいうよりも、がっつり「競馬」の話という感じでした。
読後、だいぶ競馬に詳しくなった気がしたし、なんだか競馬場に行ってみたい気分になりました。(笑)
あ、「絆」の名前も「リヤン」になっていますね。
ドラマでは、「長男の死」や、そこから「立ち直れない母」といった設定が、あえてされているのだと思いますので、原作よりもより「震災」にフォーカスがあたった絆(リヤン)も含めた「家族の物語」になるのではないでしょうか?
『絆~走れ奇跡の子馬~』のラスト結末は?
ドラマは設定が大きく違っているので、小説のラストとドラマのラストが同じ展開になるかはわかりませんが、
小説は、一度はライバル馬に負けた「絆」が、GⅠ朝日杯FS(フューチュリティステークス)に勝ち、
続くクラシック三冠第一弾「皐月賞」も制し、いよいよ3歳馬の頂点!「ダービー(優駿)」へ!!
というところで終わっています。
もしかしたら、ドラマでは途中のレースが省略されて、ダービーを制するまで描かれて、なくなった長男の拓真さんへの供養となり、
立ち直れずにいた母に希望を与えるのか、、、。
その辺りの演出は、ドラマを見てのお楽しみですね。
個人的には、震災当日の津波や、福島原発爆発のシーンがどの程度の描写で描かれるのかという点が気になっています。
私自身は都内の勤務先で体験した震災でしたが、近しい家族が宮城県に住んでおり、比較的早い段階で、震災後の東北を訪ねました。
まるで何事も無かったかの様に、機能している街並みから、車でほんの10分も走ると、未だに横転したままの大型トラックが放置されていた光景が忘れられません。
放送規制もかかったという津波の映像は、今でも見ることが出来ない方達がたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
まだ、あの震災からたったの6年です。
でも、そのたった6年で、その年に生まれた子供達が小学生になる年月でもあります。
深い傷を負った方達の心に寄り添う気持ちを忘れずに、そして、人災とも言える原発事故の恐怖と教訓を忘れない為に、
「絆」の物語が、多くの人達に届きますように!
今日も、最後までお読み頂きありがとうございます!